第6話 男
181216 SONY α7Ⅱ / Distagon T* 28mm F2.8 YC
その男から電話があったのは、滝沢まゆの音信が途絶えて3週間ほど経った頃だった。
カキヌマと名乗る若い男は、唐突にまゆの行方をぼくに尋ねた。
「滝沢まゆを個人的に知ってはいますが、どこにいるかはわかりません。どうしてこの番号を?」
「まゆの携帯に履歴が残っていたので」
ぼくは溜息をついた。それが電話口の相手に聞こえても構わないと思った。
カキヌマは彼女との関係を「親しい友人」だと言った。
「些細なことで構わないので何か心当たりがあれば」と食い下がる彼に、ぼくは「とにかく何も知らないから」と言って電話を切った。
テレビの速報が暴風雪警報を告げていた。
北斗市飯生で写す
(c) Keith Young
by junpei-misaki
| 2018-12-16 19:07
| α7Ⅱ
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Comments(2)
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purebliss at 2018-12-16 21:13
お話も気になるところですが、お写真、めちゃ良いですね!
こういう感じ 自分では撮れないから
うらやましい^ ^
こういう感じ 自分では撮れないから
うらやましい^ ^
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junpei-misaki at 2018-12-16 22:47